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JapanRx / うつ病と不安は多くの人の治療を遅らせる

うつ病と不安は多くの人の治療を遅らせる

今年初め、世界保健機関によってCOVID-19のパンデミックが最初に発表されたとき、これがその後数か月間、改善兆候のないまま生活に影響を与え続けるるとは、ほぼ誰も想像していませんでした。
人々は日々、この新しい現実に苦しみ続けており、最初は対処できていた人の多くが、パンデミックが拡大するにつれて、より困難に感じてきています。
Journal of the American Medical Associationで発表された新しい研究では、パンデミック前と比較して、軽度から重度までのうつ病症例数が3倍に増えていることがわかったのは、驚くべきことではありません。

これだけでは十分ではないのか、カナダのトロント大学の研究者により、不安やうつ病の症状がある人は、医療を受けるタイミングが遅れる可能性が高いことがわかりました。
実際、彼らは不安やうつ病のない人よりも、医療を避ける可能性が2倍高くなりました。

救命センターにて、心臓発作や脳卒中、高血糖緊急症 (糖尿病患者の血糖値が異常に上昇する)の患者数が減少が報告されているとのニュースがありました。
その他健康障害による通院数も、60%と大幅に減少しています。
研究者たちは、うつ病と不安の増加がこれに影響を与えたかどうかを調べたいと考えました。

研究者は、COVID-19によって引き起こされる社会的および経済的影響を対象者に尋ねる、米国国勢調査局が実施した毎週の調査からデータを収集しました。
調査の対象者は以下の質問に回答しました。:

  • 「緊張、不安、または気が立っている」ように感じたかどうか
  • 「心配するのを止めたり、制御したり」できなかったかどうか
  • 「何かを行う際、ほとんど興味も喜びもない」状態であったかどうか
  • 「落ち込んでいる、鬱状態である、または絶望感を感じている」状態であったかどうか

「緊張、不安、または気が立っている」感情をより強く感じていた人は、病院での治療を避ける傾向がより高くなったものの、概して、上記症状の一部もしくは全てを報告した対象者は、治療を遅らせる傾向にありました。

共著者のジェイソン・M・ナガタ博士は、プレスリリースで、「慢性疾患や新規の症状を発症した患者で、通院を続ける必要性について懸念を抱いている人がいる」と述べ、「パンデミックが続く中も、治療を受けることのリスクと利益に関する正確な最新情報を公表し続けることが非常に重要だ」と語りました。
ナガタ博士は、は、カリフォルニア大学サンフランシスコ校小児科の助教授です。

米国疾病予防管理センターの報告によると、「重度の胸痛、突然もしくは部分的な運動機能の喪失、精神状態の変化、極度の高血糖兆候、もしくはその他命に関わる問題などの重篤な病気の兆候または症状を経験している人は、パンデミック中であっても、直ちに緊急処置を受ける必要がある」といいます。
つまり、治療が必要だと疑われる場合は、できるだけ早く病院を受診してください。

ただし、早期に発見できた可能性のある緊急の健康障害発症数を減らすためには、日常的なケアも重要です。
CDCは、定期ケアのために移動することを避けるため、遠隔医療または電子メールの使用を提案しています。
しかし、緊急事態はパンデミックの最中であっても緊急事態です。

困っていることがあっても、あなたは一人ではありません。
助けを求めましょう。
友人や家族に助けを求められない場合は、ヘルプラインに電話してください。

出典 2020年9月3日更新 Medical Daily『Mental Health
Depression and Anxiety Delaying Medical Treatments for Many』(2020年9月7日に利用)
https://www.medicaldaily.com/depression-anxiety-health-455762