イベルメクチンとメトロニダゾールで眼瞼炎の治療に成功

眼瞼炎治療におけるイベルメクチンとメトロニダゾールの成功

眼科学術誌である『Contact Lens and Anterior Eye』で発表された研究結果によると、イベルメクチンとメトロニダゾールを組み合わせた局所ジェル薬を用いてニキビダニへの感染による眼瞼炎の治療に成功しました。

ニキビダニの特性と眼瞼炎

「ニキビダニ（Demodex folliculorum）は微視的な細長いダニであり、人間では最も一般的な外部寄生虫であると考えられています。 それは、まぶたへも感染する可能性があり、眼瞼炎を引き起こします。」とコロンビア国立大学の眼科医であるマルセルY.アビラ医師とその同僚は記しています。これらの感染症の治療には多数の化合物が記されていますが、有害事象を最小限に抑え、最大の忍容性を持ってこのダニを根絶するための新しい治療薬の開発が必要となっています。

臨床試験の結果と評価

アビラ医師らは、ニキビダニに関連した眼瞼炎と診断された60人の患者を対象としたランダム化臨床試験を実施しました。彼らは、患者にイベルメクチン（0.1％）/ メトロニダゾール（1％）の局所ジェル配合薬、または賦形薬のいずれかを初日、15日目、30日目に投与するように割り当てました。研究者は、まつげで見つかったニキビダニの数、ならびに臨床的改善および有害事象について評価を行いました。

局所治療の効果と安全性

研究結果では、ニキビダニの完全な根絶が示されました。治療群の患者の96.6％で、15日目から30日目までにニキビダニの数が減少し、研究者らはまた、治療群の患者で、症状の統計的に有意な改善と発赤の減少を確認しました。対照群では、ニキビダニの数に変化はありませんでした。アビラ医師らは、「この局所的治療は全身治療よりも優れていると思われ、安全性が高く、患者へのリスクが少ないものです。」と結論付けました。「まぶたのさまざまな寄生虫感染症の治療のために、このジェルを応用することが可能かもしれませんが、それにはさらなる調査が必要です。」

この研究結果は、患者の視覚と生活の質を改善するために、局所治療法が有効であることを示唆しています。

 

【以下のリンクより引用】

Ivermectin-metronidazole therapy successful in treating blepharitis

Healio