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JapanRx / テレビ番組の一気見は、不眠症や倦怠感につながる

テレビ番組の一気見は、不眠症や倦怠感につながる

臨床睡眠医学ジャーナル(Journal of Clinical Sleep Medicine)に掲載された新しい研究によると、
テレビ番組を一気見する若者には疲労感や不眠症があり、一般に睡眠の質が悪くなる可能性が高いといいます。

この研究の著者らは、この関連を生むメカニズムは、一気見によって生じる認知覚醒の増大であると指摘しています。

研究結果では、若い成人の80%以上が自身がテレビを一気見することを認識しており、内20.2%が、前の月の間少なくとも週に数日は一気見をしていたことを示しています。

ベルギーのルーヴェン・カトリック大学によるこの研究は、18歳から25歳までの、平均年齢22歳の423人の青年を対象としています。
対象者の62%が女性、74%が学生でした。
対象者は皆、テレビの視聴習慣と睡眠の質を評価するオンライン調査を完了しました。

一気見とは、「1回の視聴で、同じテレビ番組の複数のエピソードを連続して見る」ことであるとと定義されています。
平均的な一気見の視聴時間は3時間8分となり、一気見をする対象者の52%は1回に3~4話を視聴していました。

一気見をする対象者は、疲労や不眠、睡眠の質の悪さ、就寝前の覚醒の高まりを報告する頻度が多くなりました。
さらに分析した結果、一気見をする人は、自分は一気見をしないと考えている人と比較して、睡眠の質が悪くなる確率が98%高いことがわかりました。

この研究の筆頭執筆者であるLiese Exelmansは、次のように述べています。
「一気見の頻度が多い若者ほど、就寝前の認知覚醒が高まることがわかりました。これはまた、睡眠の質や疲労感、不眠にも悪影響を及ぼします。」

この共同執筆者のJan Van den Bulckは、次のように述べています。
「一気見させるようなテレビ番組の多くには、視聴者をストーリーに完全に没頭させるような複雑な物語構造があります。
テレビを熱心にみると、就寝前により長い「クールダウン」の期間が必要となり、これにより、睡眠全体に影響を及ぼすことがあります。」

この研究の著者は、Netflixのようなストリーミングサービスは、視聴者が最大視聴期間を事前に選択できるようにすべきであると示唆しています。

出典:2017年8月3日更新Health Spectator UK『Binge-watching television linked with insomnia and fatigue』(2019年4月25日に利用)
https://health.spectator.co.uk/binge-watching-television-linked-with-insomnia-and-fatigue/