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JapanRx / バイアグラが希少癌の治療薬として使用される可能性

バイアグラが希少癌の治療薬として使用される可能性

バイアグラおよびシアリスなどのPDE5阻害剤は、癌治療といった本来の用途とは別の用途に使用される可能性があります。  
電子ジャーナル『ecancermedicalscience』誌に掲載された新しい臨床研究では、現在、男性の勃起機能不全治療に処方されている薬剤のクラスは、抗癌剤の新しい試験に含まれる可能性があります。  

この論文は、ベルギーの抗癌基金と米国に本拠を置くGlobalCuresとの国際共同研究である、腫瘍治療における再製薬(ReDO)プロジェクトの最新の出版報告です。  
抗癌剤基金の使命は、新しい抗がん剤にかかる高額な費用が、世界中の政府が直面している政治的問題となっていることを受け、既存の医薬品の中で、どの一般的でかつ有効な医薬品が人命を救う可能性を秘めているのかを特定することです。  
彼らの論文では、選択的ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害剤が新薬試験に使用される可能性があることを研究者らが確認しています。
これらのPDE5阻害剤は、シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルのクラスの薬物です。
これらは、一般的には、バイアグラ、シアリス、レビトラの商品名で知られています。  

「多くの点で、シルデナフィルは究極の再利用成功薬となっています。」と、抗癌基金のパン・パンツァーカー博士は述べています。 
「それはもともと狭心症のために開発されたもので、勃起不全のために再使用され、その後再び肺動脈性高血圧症のために再開発されましたが、現在は抗癌剤としても再利用される可能性があります。」  

PDE5阻害剤は、ReDOプロジェクトが他の科学刊行物で紹介されている他の多くの薬剤と同様に、多形神経膠芽腫などの様々な癌タイプにおいての応用が切望されています。  
「免疫チェックポイント阻害剤は腫瘍学の分野を根本的に変えましたが、レスポンスの数と期間を長くするという大きな課題が残っています。」とパンツァーカー博士は説明します。 

PDE5阻害剤がこれを達成するための1つのメカニズムであるかもしれないことが示唆されています。  
腫瘍学で最も高価な薬剤の成果を向上させる鍵は、最も安価な非がん治療薬の一部を再利用することから来ているというのは皮肉なことです。
また、血液脳関門を通過できる新しい薬剤の発見は、脳腫瘍の治療薬の範囲を厳しく制限する課題でもあります。
現在、PDE5阻害剤のような、がんの治療のための使用が認可されていない薬は、脳腫瘍への薬物送達が改善されるように透過性を増加させることができ、潜在的に、患者にとって新たな治療選択肢への扉を開いているという証拠となります。  

この論文には、市場に出まわり広く使用されているPDE5阻害剤が抗癌剤として再使用するための非常に強力な候補であるという事実を立証するために、前臨床および臨床の広い範囲のデータが要約され、掲載されています。

これらの低コストで毒性が低い薬剤は、腫瘍学における、現在および将来的に、新たな標準での治療法に含まれる可能性を示しています。  
研究者は、この論文が臨床試験に携わる臨床医や研究者の注目を集める可能性を期待しています。

小規模で初期段階の治験が数多く行われていますが、ReDOグループは、これらの確約な再治療薬の出現を現実的なものにするために、より大規模な有効性試験が開始されるべき時期であると考えています。  
ReDOプロジェクトの以前の論文では、安価で一般的なベータブロッカーや抗真菌治療薬などを“再利用”して癌治療の一環として使用する方法について検討しています。  

【以下のウェブサイトより引用】
https://www.sciencedaily.com/releases/2018/04/180411110954.htm