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刑務所での喫煙禁止後、受動喫煙値が80%減少

喫煙禁止措置が導入された1週間後に、スコットランドの刑務所内で受動喫煙のレベルが80%低下した、との調査結果が出ています。

科学者らは、囚人らが昨年11月の禁止措置導入前にタバコを備蓄する懸念があったにもかかわらず、刑務所内の空気の質は改善したと述べています。

スターリング大学の研究者らは、研究でこの値を2016年に測定されたものと比較しました。

結果、全国の15の刑務所全てにおいて改善が見られました。

シーン・センプル博士率いる研究チームは、11万以上の受動喫煙測定値を集めました。

センプル博士は、「私たちの研究では、スコットランドにある全ての刑務所にて受動喫煙値改善が示され、平均減少率は81%となりました。」

「これは、2006年にパブでの禁煙が実施された際に見られた変化規模と似ています。そして、現在刑務所の空気中に含まれる微粒子の濃度は、スコットランドの屋外の空気中に測定されたものと同様の値まで減少しました。」

「この研究では受動喫煙への曝露が劇的に減少したことが確認されており、これは最終的に刑務所の職員や囚人の健康に良い影響を与える結果となるでしょう。」

2006年以来、スコットランドではほとんどの公共スペースでの喫煙が禁止されています。

しかし刑務所では、この禁止措置が実施されるまで、囚人には監房のドアを閉めた状態での喫煙が許可されていました。

禁止措置の導入前は、囚人の約72%が定期的に喫煙していたと推定されています。

電子タバコ「ベイプ」の使用は未だ許可されており、希望する囚人にはスコットランド刑務所サービス(SPS)より電子タバコキットが無料で配られました。


- 健康の改善
スコットランド刑務所局の広報担当者は、次のように述べています。
「スコットランドの全ての刑務所は2018年11月30日より禁煙となりましたが、その結果重大な事件は起こりませんでした。」

「この驚くべき功績は、全ての刑務所職員、特に最前線で働くスタッフやその他協力者の貢献の賜物です。」

スコットランド国民保健サービスタバコ部門の指導者であるデビー・シガーソン氏は、この禁煙措置により刑務所で暮らし、働く人の健康を改善することが望まれていると述べました。

同氏は、次のように付け加えました。
「この調査結果ではタバコの有害要因のひとつ(受動喫煙への曝露)が大幅に減少したことが示され、我々は大変喜ばしく思っています。」

「スコットランドでは誰もが禁煙環境で暮らす権利があり、今回の結果はそうした理想の実現に向けて一歩前進したことを示しています。」

出典:2019年5月7日更新  BBC News 『Smoke levels in Scottish jails fell by 80% after ban』(2019年5月8日に利用)
https://www.bbc.com/news/uk-scotland-48184899?intlink_from_url=https://www.bbc.com/news/health&link_...