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天候がCOVID-19に与える影響

研究では、気温と湿度が下がるにつれ、COVID-19の症例数が増加することが示されています。
最近のとある研究では、寒く乾燥した気候では、重度の症例が増えることが指摘されています。
上記のような調査結果は、COVID-19が季節性であることを示唆しているのでしょうか?
専門家はこれを否定しています。

<データと統計はすべて、本記事の公開時(2020年8月16日)に公開済みデータに基づいています。
一部の情報が古くなっている可能性があります。
コロナウイルス・ハブにアクセスし、ライブアップデートページを確認し、COVID-19のアウトブレイクに関する最新情報を入手してください。>


このような調査結果が物議を醸すのは何故でしょう、そしてなぜアメリカでは、ほとんどの症例が暑くて湿度の高い夏の間に発生したのでしょうか?
この特集では、COVID-19症例に最も関連の高い気象条件を調査しています。

私たちは、これらの研究を複雑化させ、理解を困難にさせる要因を調べました。
そして、この問題に対処しようと試みた、ひとつの国際研究を紹介しています。

呼吸器ウイルスに季節変動があると考えられることには、正当な理由があります。
インフルエンザやRSウイルスによる感染症は、世界の温暖な地域では冬季に多く見られます。


「しかし、実際、呼吸器系ウイルスは一般に季節性であり、恐らく水滴を介して感染するウイルスは水滴が蒸発する速度が速まると感染力も低下するため、気温や湿度、紫外線は、現在みられる感染の低下の一因である可能性があります。反対に、悲しいことに、秋以降はこれと反対のことが起こります。」

 –英国レディング大学ウイルス学教授、イアン・ジョーンズ教授


2003年に行われた最初のSARS-CoVの研究は、天候がコロナウイルスの拡散にとって重要な要素である 可能性が示唆されています。
このウイルスは、季節的なパターンがある可能性を確立するには蔓延した期間が短かったものの、毎日の天候が症例数と関連していました。
香港では、新規症例数は気温が低い時(24.6度以下)、気温が高い時よりも18倍高くなりました。

ウイルスの流行は2003年の温暖で乾燥した7月に終息しましたが、公衆衛生管理も厳しく行われていました。
この呼吸器感染症の季節性に関する最近の研究レビューでは、寒く乾燥した冬の気候では、一般にウイルスに感染しやすくなる理由が説明されています。

このような気候では、鼻の粘膜が乾燥し、鼻腔を覆う細い毛である繊毛の機能が損なわれます。
これにより、鼻からウイルスを取り除くことができなくなる可能性があります。
レビューでは、40〜60%の相対湿度が呼吸器の健康にとって理想的であると結論付けています。

アメリカ人は時間の87%を室内で過ごします。
となると、屋外の気候はそれほど影響するのでしょうか?
気温が低いと、乾燥した空気が室内の温かい空気に触れることで、室内の空気の湿度が最低20%にまで減少します。
冬の間室内の湿度は10~40%であり、これと比較して秋や春の湿度は40~60%です。
湿度が低いと、ウイルスのエアロゾルが拡散しやすくなり、ウイルスを安定化させる可能性があります。

出典 2020年8月16日更新 Medical News Today『How does weather affect COVID-19? '』(2020年8月26日に利用)一部引用
https://www.medicalnewstoday.com/articles/how-does-weather-affect-covid-19