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孤独は乳がんの生存を妨げる可能性

孤独が長期乳がんでの生存を妨げる可能性があるという新たな研究が示唆されています。

強い社会的結びつきを持たない女性は、友人やサポートネットワークを持つ女性よりも、治療後数年で、がんの再発率や死亡率が高い傾向にあることがわかりました。

研究者は約1万人の乳がん患者のデータを調べ、社会的な繋がりのある女性と比較して、社会的な繋がりを持たない女性の癌の再発のリスクが40%高いことに関係していると述べました。

これらの孤独な女性はまた、乳がんで死亡する危険性が60%増加し、また、何らかの原因による死亡リスクも70%増加したという調査結果がわかりました。
結果は予想外ではなかったと研究者らは述べています。

リード研究員ののキャンディ・クロエンケ氏は、「社会的結び付きの強い乳癌患者の女性は全体的に死亡リスクが低いということは十分に確立されています。」と述べました。
彼女はカリフォルニア州オークランドでカイザー・パーマーネンテの研究部門に所属しています。

人々は社会的な動物であると、米国癌学会の健康資本研究の戦略ディレクターであるカッサンドラ・アルカラズ氏は述べています。

「私たちは自ら進んで孤立することはないので、他人との関係や地域社会に参加することで得られる利益については驚くべきことではありません。」と彼女は述べました。
「社会的関係は、一般的に健康で幸せであるためには重要であることを知っています。」
「社会的結びつきを持つことで、誰かに病院へ連れて行ってもらったり、自分が懸念していることについて話をしたり、がんに対処するのに役立つリソースを自分と結びつけたりするような、癌患者にとって本当にの援助となるような出来事に遭遇できるのかもしれません。」

また、社会福祉は身体的な幸福と相関しているとアルカラズ氏は付け加えました。
他者とのつながりを持つことで、ストレスやうつが軽減され、より良い健康成果がもたらされると彼女は述べました。
「社会での影響は、肥満や喫煙など他の危険因子と同じくらい重要なものになる可能性があります。」

クロエンケ氏と彼女のグループは、医師は回復を予測をする際に、女性の社会的支援を考慮すべきだと述べています。

この研究では、乳がんの診断後2年間で、友人、配偶者、親戚、またはコミュニティの関係が彼女の生存にどのように影響するかを調べるため女性の社会的関係について調査しました。
9,000人以上の女性のデータが収集されました。平均11年間のフォローアップ期間中、1,400以上にがんの再発が見られました。また、1,500人以上の女性が死亡し、そのうち、約1,000人が乳がんで死亡したことがわかりました。
社会的結び付きと予後との関連は、早期癌の女性で最も強かったと研究者らは述べました。
また、年齢、人種、民族性、国によっても特定の関連性は異なると述べています。

例えば、親戚や友人とのつながりは、白人女性以外での乳がん死亡率の低下を予測しています。
そして、結婚は、より高齢の乳がん患者の間でのみ乳がん死亡率の低下を予測しました。
さらに、地域社会とのつながりは、より高齢の白人およびアジア人女性で、より良い成果を予測しました。

「われわれの調査結果は、女性の社会的結びつきが再発や乳がん死を含む乳がんの転帰に及ぼす一般的に有益な影響を示しています。」
とクロエンケ氏は語りました。

この結果は、孤独な人が早死にするということを意味するものではありませんし、孤独と生存率の悪さの間に直接的な因果関係を示すものではありません。
それでも、医師や他の医療従事者は、患者が支援団体や他のプログラムとつながり、社会的に隔離されないようにすることが重要だと、アルカラズ氏は述べています。

「社会的結びつきは健康にプラスの効果をもたらし、社会的な孤立は健康は有害なのです。」と彼女は語りました。
「それは乳がんや、がんに特有であることではありません。」

(記事元)https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/breast-cancer-news-94/can-loneliness-sabotage-breast-cancer-survival-717680.html