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JapanRx / 専門家:前立腺薬と糖尿病の関連性については懸念不要

専門家:前立腺薬と糖尿病の関連性については懸念不要

研究者は、患者は一般的に年配の男性に処方されている薬を服用し続けるべきだと言いますが、追加で健康診断が必要かもしれないと警告します。

研究チームは、患者の健康記録の調査に基づいて、現在の治療ガイドラインを変更する必要はないと強調しました。

前立腺肥大症の男性は、アンドロゲンと呼ばれるホルモンの産生を減らす5-α-レダクターゼ阻害剤と呼ばれる薬が一般的に処方されます。
これらは、排尿量の減少などの症状の治療に役立ちます。
以前の短期間の研究では、フィナステリドとデュタステリドなど、これらの薬は代謝に影響を及ぼし、
2型糖尿病の初期徴候であるインスリンに対する体の反応を低下させる可能性があることを示唆していました。

エディンバラ大学とUCLが率いるチームは、11年間で5-α-レダクターゼ阻害剤を処方されていた、
イギリスの約55,000人の男性からの健康記録を調べました。
彼らはこれらの薬剤が調査を行った男性では、約3分の1が2型糖尿病を発症するリスクの増加と関連していることを発見しました。

これは、20年間この治療を受けている500人の男性では、そのうち16人に糖尿病の追加症例が発症する可能性が高いことを意味します。
チームが台湾人男性のグループからの健康記録を用いて研究を繰り返したときにも同様の結果が見られました。

調査結果は、これらの薬を服用している男性は糖尿病の警告サインを監視するために追加で健康診断が必要となる可能性があるため、
必要に応じて処方を変更できることを示唆しています。

『British Medical Journal』に掲載されたこの研究では、エジンバラとロージアンヘルス財団によって資金が提供されました。

ダンディー大学およびニューキャッスル大学の研究者、そして、そして台湾の国立成功大学の研究者たちもこの研究に貢献しました。

この研究の主筆者でエジンバラ大学心臓血管科学研究センターおよび英国心臓財団のルース・アンドリュー教授は、次のように述べました。
「前立腺疾患の一般的に処方されている薬が2型糖尿病のリスクを高める可能性があります。すでに2型糖尿病のリスクが高い、
高齢の男性での健康診断は特に重要です。
リスクが高い患者をよりよく識別できるように、今後も長期的な結果をより理解するために研究を続けます。」  

UCL薬学部の准教授であり、本研究の主著者のひとりであるLi Wei博士は、次のように述べています。
「英国と台湾の異なる民族集団からの実際のデータを研究することによって、良性前立腺肥大症(BPH)の治療に、
デュタステリドまたはフィナステリドで治療されている男性は、糖尿病を発症するリスクがおよそ30%増加することがわかりました。
どのようにして日常的に収集された健康データを使用して、重要な臨床的関連性を特定することができるのかを理解し、
また、すべての患者が自分の薬のリスクと利点を認識していることが重要です。 
BPHの治療のためのこれらの特定の薬の服用で心配な点がある場合は医師に相談するべきです。」  

この研究に直接関与していない、スパイアーマリーフィールド病院の泌尿器科医でNHS(国民保健サービス) ロージアンの
名誉コンサルタントであるローレンス・スチュワート博士は 、次のように述べています。

これらの所見は、5-α-レダクターゼ阻害薬を服用している男性にとって、大きな懸念事項ではありません。医師は、糖尿病の初期徴候には特に注意が必要です。
代替治療に関するアドバイスについては、GPまたは泌尿器科医に相談してください。」

【以下のウェブサイトより引用】
https://www.technologynetworks.com/drug-discovery/news/prostate-drug-link-to-diabetes-not-a-concern-...