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JapanRx / 心疾患患者は、減量ではなく、活動的であることを目指すべき

心疾患患者は、減量ではなく、活動的であることを目指すべき

ノルウェー科学技術大学の新しい研究によれば、冠状動脈性心疾患にとっては、減量よりも身体活動を増加させることで寿命を延ばすことができるといいます。

研究者らは、心疾患患者は体重増加によって健康が脅かされることはないものの、不活動により健康リスクが高まることを見出しました。

彼らは、冠状動脈性心疾患を患う3307人(女性1038人、男性2969人)を対象にした研究を実施しました。
被験者らは1985年、1996年および2007年に検査され、2014年末まで追跡が継続されました。
またHUNTのデータと、ノルウェー死因登録のデータが比較されました。

研究が行われた30年間で、被験者の1,493人が死亡し、死因55%が心血管疾患によるものでした。

研究者は、体重の減少が、ベースライン時点では標準体重であった被験者の死亡率の上昇に関連していることを発見しました。

この研究は、身体的に活動的な人々は、そうでない人々よりも長生きすることを明らかにしました。
また長期にわたる身体活動の継続は、死亡リスクの大幅な低下と関連していました。

被験者は、不活動、やや活動的であるものの推奨レベル以下の活動量、推奨レベル以上の活動量の3つのカテゴリーに分けられました。

推奨される活動レベルとは、1週間に少なくとも150分の中程度の身体活動、もしくは1週間に60分の激しい身体活動を行うことを指します。
不活動グループの早期死亡リスクは、その他グループと比べて高くなりました。
少しでも運動している人の予後は、たとえそれが推奨レベルを下回っていても、全く運動していないよりは良好な結果となりました。

この研究の筆頭著者であるTrine Moholdt氏は、次のように述べています。
「心疾患患者のための臨床ガイドラインには現在、標準体重で身体的に活動的であることが含まれています。私だったら、運動の側面により重きを置くでしょう。身体活動では、健康を向上する活動を行う必要があります。これは、高強度トレーニングを意味します。 4~5分以上継続できない程ハードである必要はありませんが、会話が困難になる程息が切れる程度の運動をするとよいでしょう。」

これは、体重の減少が必ずしも間違っているという訳ではありません。
Moholdt氏らは投稿記事のなかで、以下のように述べています。
「私たちの見解では、望ましい、または意図的な減量は過体重や肥満の人には役立つ可能性がありますが、
冠状動脈性心疾患にとってもこれが当てはまるという事実を裏付けるデータはほとんどありません。

出典:2018年5月31日更新『Heart disease patients should aim to be active, not thin』Health Spectator UK(2019年4月18日に利用)
https://health.spectator.co.uk/heart-disease-patients-should-aim-to-be-active-not-thin/