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減量は大変ですか?自制心の強さは脳によって異なります

細胞代謝ジャーナル(journal Cell Metabolism)に発表された新しい研究によると、高い脳機能は減量において大きな役割を果たしていると言います。

減量クリニックの患者24人を対象に実施された研究では、最も減量に成功した人たちは、自制心と関連付けられる脳の外側前頭前皮質の活動量が多いことが示されました。

研究の筆頭著者であるアライン・ダガー氏は、次のように述べています。
「私たちは、体重管理は主に自制心や自主規制に関わる脳の領域に大きく左右されることを発見しました。
この脳の領域には、健康でありたいという欲求などの長期的な情報を考慮に入れ、衝動的な欲求を制御する能力があります。

2つのホルモン、レプチンとグレリンは、減量中に身体が食事を摂るように誘発することが知られています。
過去の研究では、体重が減少するとこれらのホルモン値が急速に変化することが確認されています。

これらのホルモンと自制心が減量の達成において果たす役割を調査するため、研究者らは減量クリニックに通う24人の被験者を対象に研究を行いました。被験者全員はまず、機能的MRI(fMRI)による脳機能の解析によって、自制心に関連する外側前頭前皮質や、やる気や欲求、価値観に関連する前頭前野腹内側部を含む領域を分析し、その後1日1,200カロリーを摂る標準的な減量食を開始しました。

被験者は、食欲をそそる食品の写真と風景の対照写真を見せられました。
研究者らは、ベースライン値、1ヵ月後、および3ヵ月時点の、各被験者の食品写真、特に高カロリー食品写真に対する脳活動反応を比較しました。

この研究期間中、研究者らは、1ヵ月後と3ヵ月後の時点で前頭前野腹内側部からの信号が低下し、なかでも減量により成功した被験者において最も大きな減少が見られたことを指摘しました。
さらに、自制心に関与する外側前頭前皮質の信号は、研究を通して増加しました。

ダガー氏は、次のように述べています。
「この結果は、ストレスが元で過食につながっているケースでは、認知行動療法などの自制心を高める減量療法が効果的である可能性を示しています。ストレスは外側前頭前皮質の制御メカニズムを混乱させますが、別の方法を模索するレーニングを推奨することができるかもしれません。」

出典:2018年10月19日更新『Struggling to lose weight? Some brains aren’t wired for self control』Health Spectator UK(2019年4月16日に利用)
https://health.spectator.co.uk/struggling-to-lose-weight-some-brains-arent-wired-for-self-control/