片頭痛を和らげるのに最も効果的なものとは？

2021年6月16日（ヘルスディニュース）- 新しい研究は、これまで以上に多くの痛みを和らげる選択肢という片頭痛患者に良いニュースを提供しています。

100件を超える公開された研究の分析で、研究者は、いくつかの薬剤クラスが進行中の片頭痛の痛みを和らげるのに良好だという証拠を示しました。

それらの薬のいくつかは過去数年で利用が可能になり、古い常備薬で十分に効果のない片頭痛患者のための新しい選択肢となります。

専門家は、神経刺激装置も含む片頭痛治療の分野の拡大は有望であると述べました。

ボストンにあるブリガム・アンド・ウィメンズ病院の神経内科医であるレベッカ・バーチ博士は、次のように述べています。

「今では多くの効果的な治療薬が利用できるのは素晴らしいニュースです。」

彼女は、どの患者にとっても、適切な治療薬を見つけるには試行錯誤が必要になる可能性があるため、続けることが重要であると述べました。

「それを続けてください。希望をあきらめないで。」

とバーチ博士は述べました。

「最初の治療がうまくいかなくても、それは、もう何もうまくいかないという意味ではありません。」

バーチ博士は、Journal of the American Medical Associationの6月15日号の研究レビューに付随する社説を共同執筆しました。

115件の臨床試験と15件の以前レビューされた証拠についての調査分析が必要となる最新情報になると、筆頭著者のジュリアナ・ヴァンダープルイム博士は述べています。

「この3年ほどで、多くの新しい片頭痛治療薬が利用できるようになりました。」

と、アリゾナ州スコッツデールにあるメイヨークリニックの神経学助教授であるヴァンダープルイム博士は述べました。

それらには、ホルモンのセロトニンの受容体に作用する経口薬のラスミジタン（レイボウ）、そして、『ジェパント』とも呼ばれる、ユブロゲパント（商品名：Ubrelvy）とリメゲパント（商品名：Nurtec）が含まれます。

ジェパントは、不快な片頭痛を発生させるのに重要な役割を果たす三叉神経によって放出される小さなタンパク質であるCGRPを妨害します。

また、このレビューでは、当然のことながら、長年使用されてきた片頭痛治療、つまりイブプロフェン（商品名：アドビル、モトリン）やアスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬、およびトリプタンと呼ばれる片頭痛特有の薬のクラスを支持する強力な証拠が見つかりました。

これらの薬はすべて、片頭痛発作の2時間後、および1日後に痛みを軽減する点でプラセボに勝ります。

一方、ラスミディタンとゲパントはどちらも、発作の2時間後、および1日後に痛みを軽減または解消することには良好なようでした （その証拠の確かさは「中」から「高」に格付けされました）。

しかし、ほとんどの場合、トリプタンは急性片頭痛を治療するための第一選択肢であり続ける、とバーチ博士は述べました。

トリプタンは、ラスミジタンとは異なる方法で セロトニンを標的にすることによって作用します。

それらはしばしば鈍い痛みには効果的ですが、欠点はそれらが血管を収縮させることです。

つまり、心臓発作や脳卒中のリスクが高い人は通常、それらを使用できません。

他の何人かの患者にとって、トリプタンは単に効かないか、またはしびれ、めまい、眠気などの副作用により服用するのが難しくなっているとバーチ博士は言います。

そこで代替薬が登場しますが、コストと保険の適用範囲であるかといった現実的な問題もありえます。

ジェパント とラスミジタンはどちらも高価であるとヴァンダープルイム博士は指摘しました。

そのため、保険プランでは、患者がより高価な薬剤をカバーする前に、2つのトリプタンまたは場合によってはそれ以上の数のトリプタン薬を試す必要があると彼女は言います。

ただし、治療の選択肢は薬だけではありません。

レビューでは、いくつかの神経刺激装置が片頭痛の痛みを和らげる点で偽装置よりも優れていることがわかっています。

装置は自宅で使用され、電気または磁気パルスを使用して、痛みの信号伝達に関与する特定の神経を刺激します。

「装置は、投薬を避けたい患者にとって、または投薬と併用する対策として、優れた選択肢です。」

とヴァンダープルイム博士は述べています。

しかし、彼女とバーチ博士の両方が1つの障壁を指摘しました。

それは費用です。

通常、保険は装置にかかわる費用をカバーしないため、患者の自己負担が高額となる可能性があります。

このレビューでは、片頭痛の痛みに使用すべきではない医薬品クラスであるオピオイドも強調されています。

オキシコンチンやバイコジンなどの薬には、危険な副作用や依存性があります。

そして、片頭痛の痛みに関しては、それらは単に作用しない、とバーチ博士は述べました。

ヴァンダープルイム博士によると、肝心なのは、「正しい片頭痛治療計画」というのは人によって異なり、有効性、安全性、費用のすべてが重要であるということです。

長年、片頭痛のある人にとって、これが患者の主治医と彼らが治療計画を再検討する良い時期であるかもしれないと彼女は言いました。

ヴァンダープルイム博士によると、新しい選択肢は試してみる価値があると感じる人もいるかもしれません。

 

【以下のリンクより引用】

What Works Best to Ease Migraines?

Healthday