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獣医さんに聞く: 夏創(Summer sores)

【質問】牧草地の馬の中には下唇に「夏創」を発症し、それがハエが媒介する寄生虫によって引き起こされると聞きました。私たちは一般的に知られている寄生虫の治療として、約1カ月前にイベルメクチンで駆除しました。駆除した後も、馬は「夏創」や他の症状を発症するのでしょうか。最善の治療方法があったら教えて下さい。

【回答】 またの名を「fly sores」として知られている『夏創(Summer sores)』は、獣医師には「皮膚ハブロネマ症」として呼ばれることがある馬の季節性の皮膚症状です。

あなたの選択した治療は、正しいと思います。彼らは大口馬胃虫ハブロネマ(あまり一般的ではないが、ドラスチアともという)内部寄生虫の皮膚への感染によって引き起こされます。

夏創の古典的な治療法はいくつかあり、腫脹、発赤、かゆみや潰瘍性結節を取り除きます。一般的には、脚や目じりの内側、唇、鞘や性器、または、湿った部分や怪我をして傷ついた部分の開放創などに発症します。

夏創は、位置や外観が特徴的ではありますが、獣医師へ診断を仰ぎ、あなたが施した処置が適切だったかどうかを調べてもらうことをお勧めします。

これは、肉芽組織、サルコイド、扁平上皮癌、および他の皮膚の症状も同様に確認し、他の皮膚の状態も駆除することに役だちます。生検は診断の最良の方法ですが、病変の深い擦過は、実際の寄生虫の幼虫を表示してしまう可能性があります。

夏創は、皮膚における寄生虫の幼虫の存在に対するアレルギー反応の結果であると考えられるので、その治療は、病変の大きさを減少させるだけでなく、身体の炎症反応を減少させることを目的とします。

そのため推奨されるのは、すでにあなたが施したイベルメクチンの治療、または幼虫(皮膚)と成虫(胃)を標的とするモキシデクチン、強力な抗炎症コルチコステロイドなどの抗生物質で、細菌の二次感染に対処します。

局所剤も処方されますが、おそらく発症している部分の状態が良ければ、包帯が巻かれます。

この症状について少し深く掘り下げると、これらの皮膚病変は、通常胃の中にいる寄生虫のライフサイクルが「中断」されたことの結果なのです。

その代わりに肥料に混ざりこんだハエの幼虫がハブロネマの幼虫を渡し、その後、馬の唇に付いたものが体内に飲み込まれ、しばしばかゆみなどの重度の局所反応を引き起こします。その為、夏創の予防には、次の3つのステップが取られるべきなのです。

第一に、ハエスプレー、フィールドスルー、扇風機などの器具を使用したり、糞尿の除去、ハエ捕食者などを使い、ハエ対策を行いましよう。

第二に、幼虫を運ぶハエを引き寄せる可能性のある皮膚創傷を早急に治療しましょう。

第三に、寄生虫制御プログラムとして少なくとも年に一度はイベルメクチンまたはモキシデクチンを使用しましょう。

 

 

参照記事: horseillustrated

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