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JapanRx / 肥満や糖尿病は知能低下を招く?

肥満や糖尿病は知能低下を招く?

新しい研究によると、肥満や糖尿病を患っていると、新しいことを理解し習得する能力に影響を与える可能性があるといいます。
研究者らは、認知障害発症率の高さと肥満および糖尿病との間に、直接的な関連性を見出したと述べました。

神経科学ジャーナル(Journal of Neuroscience)に発表された調査結果では、これら2つの状態がアデノシンA2A受容体(ADORA2A)の慢性的な活性化を引き起こし、学習や記憶をサポートする脳の重要なバリアを破壊する可能性があることが示されています。
メディカルカレッジ・ジョージア(Medical College of Georgia)の研究者らは、アデノシンA2Aの放出増加を防ぐことで、肥満や糖尿病を患う人を悪影響から守ることができると述べました。

「肥満とインスリン抵抗性は、人間や動物の血液脳関門を破壊することが知られていますが、実際それがどのようにして行われるのかは未だわかっていません。」
メディカルカレッジ・ジョージア神経科学再生医療学部の神経科学者であるAlexis Stranahan氏はこのように話し、次のように続けています。
「これらは物事を行き来させることができるトランスポーターを持っており、脳内や血管内の活動を変化させることができます。」

実際アデノシンA2Aは、脳の活動と血流の健全な関係をサポートしています。
しかし、肥満のある人の身体で起こるように放出量が高くなると、この受容体は脳に問題を引き起こす可能性があります。

研究者らはこの研究で、若いマウスに高脂肪食を与え、空腹時血糖およびインスリン濃度を測定したところ、後に肥満と糖尿病リスク増加につながりました。
Stranahan氏と研究チームはその後、オブジェクト認識や水迷路など、マウスの認知テストを実施しました。
彼らはまた、単純な運動機能といったマウスの機能の正常度合も評価しました。

結果は、肥満および糖尿病がマウスの脳を分子にさらし、炎症や認識機能障害を引き起こす血管に影響を与えたことを示しました。

研究者らは、肥満マウスにおいてどのシグナルがアデノシンA2Aを活性化するかを調べるためにさらに研究を進める予定です。

スウェーデンの研究者らは以前の研究で、肥満が免疫グロブリンGとして知られる主要抗体の値を高めることで、血液脳関門に影響を与える可能性があることを発見しています。

今回の研究は、肥満や糖尿病が いくつかの要因を血管から脳へ移動させることで、知的能力に影響を与える可能性を示した最初の研究です。

出典:2019年4月23日更新Medical Daily『Obesity And Diabetes May Make You Dumb, Study Finds』(2019年4月26日に利用)
https://www.medicaldaily.com/extra-fat-and-diabetes-may-make-you-dumb-study-finds-433308