ゴプテン

ゴプテン（有効成分：トランドラプリル Trandolapril）は、血圧を下げるお薬です。有効成分のトランドラプリル Trandolapril　はACE阻害薬に分類されるお薬で、血圧を上げるという体内物質アンジオテンシンⅡの生成を抑制する作用があるため体の血管が拡がり血圧が下がります。血圧が下がることで心臓や腎臓などの負担が軽くなります。

高血圧は、血圧が正常範囲を超えて高い状態が続くことです。誰しも、興奮したり運動するなどした際に一時的に血圧が上昇することはあります。しかし、正常であればその後は正常値範囲内に戻るのが普通です。しかしながら、高血圧の人の場合は平常時に血圧が正常範囲を超えている状態を維持しています。

なぜ高血圧が問題なのでしょうか。それは、高血圧が脳卒中、心疾患、腎不全などの重大な病気の発症リスクを高めるためです。

高血圧の原因はいくつかあります。ひとつは原因がわかっていない本態性高血圧です。もうひとつは、ホルモン異常などに起因する二次性高血圧です。

下記の場合の使用はできません。
○本剤に含まれている成分に対してアレルギーの既往歴がある場合
○妊婦中、またはは妊娠している可能性がある場合
○デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを行っている場合
○血管浮腫の既往歴がある場合（例：アンギオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫など）
○アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜（AN69）を用いた血液透析を行っている場合

下記の場合の使用は特に慎重に行う必要があります。事前に医師に伝えて下さい。
○高カリウム血症の場合
○重い腎機能障害の場合
○重い肝障害の場合
○両側性腎動脈狭窄の場合
○片腎で腎動脈狭窄がある場合
○高齢者

両側性腎動脈狭窄、また片腎で腎動脈狭窄のある場合、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるリスクがあります。医師による治療上やむを得ない場合以外の使用は避けること。高カリウム血症がある場合、高カリウム血症を悪化させるリスクがあるため、治療上やむを得ない場合を以外の使用は避けるきと。腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が上がりやすい場合では、高カリウム血症を招くリスクがあるため、血清カリウム値に十分に注意が必要です。

重症の高血圧症、血液透析中、利尿降圧剤使用中、厳重な減塩療法中などの場合、トランドラプリル Trandolapril の初回使用後に一過性の急激な血圧低下を引き起こす可能性があります。そのため、低用量から使用を開始する、または増量する際には状態を十二分に観察しながら段階的に行うなどする必要があります。

トランドラプリル Trandolapril の使用によってその降圧作用にいよってめまい、ふらつきなどの症状がでる場合がありますので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作、高所での作業などには十分な注意が必要です。手術前24時間はトランドラプリル Trandolapril を使用しないことが望ましいとされています。
　

【併用禁忌】
デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行（リポソーバー、イムソーバTR、セルソーバなど）との併用で血圧低下、潮紅、嘔気、嘔吐、腹痛、しびれ、熱感、呼吸困難、頻脈などの症状が現れショックを起こすことがあるので併用しないこと。
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析（AN69）と併用するとアナフィラキシー様症状を発現することがあるため併用しないこと。

【併用注意】 カリウム保持性利尿剤との併用で血清カリウム値が上昇することがあるので注意が必要です。
・スピロノラクトン
・トリアムテレンなど
カリウム補給剤
・塩化カリウム

利尿降圧剤とトランドラプリル Trandolaprilとの併用で初回使用後に一過性の急激な血圧低下を起こす可能性があるため用量を調節するなど注意が必要です。
・トリクロルメチアジド
・ヒドロクロロチアジドなど

リチウムとの併用でリチウム中毒（振戦，消化器愁訴など）を起こすことがあるため、血中のリチウム濃度に注意が必要です。
・炭酸リチウム

非ステロイド性消炎鎮痛剤とトランドラプリル Trandolaprilとの併用で降圧作用が減弱するおそれがあるため注意が必要です。
・インドメタシンなど

カリジノゲナーゼ製剤とトランドラプリル Trandolaprilとの併用で過度の血圧低下が引き起こされるおそれがあるため注意が必要です。

降圧作用を有する他のお薬とトランドラプリル Trandolaprilとの併用で降圧作用が増強することがあるため注意が必要です。
・降圧剤
・硝酸剤など

高齢者の過度の降圧は梗塞等が起こるおそれがあり好ましくないとされています。低用量から使用を開始するなど、特に注意が必要です。

妊婦中、または妊娠している可能性がある場合の使用はできません。

小児に対する安全性は確立されていません。

室温保存、高温・高湿を避けること、お子様の手の届かない場所に保管して下さい